NFTアートを始める前に知っておきたい:なぜ『仮想通貨(イーサリアム)』が必要なのか? 超初心者向け解説
NFTアートの世界にご興味をお持ちいただき、ありがとうございます。「NFTアートの羅針盤」編集部です。
NFTアートという言葉を耳にする機会が増え、少し興味が出てきたという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、「難しそう」「仮想通貨とか、よく分からないものが必要らしい」と感じて、最初の一歩を踏み出せずにいる方も少なくないと思います。
特に、「なぜNFTアートを買うのに、仮想通貨(暗号資産)が必要なの?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。お買い物のようにお金で直接買えるなら分かりやすいのに、なぜ見慣れない仮想通貨というものが必要になるのでしょうか。
この記事では、そのような疑問をお持ちの完全な初心者の方に向けて、NFTアートの購入に「仮想通貨(暗号資産)」がなぜ必要なのか、そしてなぜ特に「イーサリアム(ETH)」がよく使われるのかについて、専門用語を避け、できるだけ分かりやすく解説します。
この記事を最後までお読みいただければ、NFTアートを安全に始めるために、まず何を知っておくべきか、そして仮想通貨がどのような役割を果たすのか、その全体像がきっと見えてくるはずです。
NFTアートの購入に「仮想通貨」が必要な理由
結論から申し上げますと、多くのNFTアートは、私たちが普段使っている「円」や「ドル」といった法定通貨ではなく、「仮想通貨(暗号資産)」を使って取引されているからです。
これは、NFTアートが「ブロックチェーン」という特別な技術の上に存在しているデジタルなものであるためです。ブロックチェーンの上での取引には、そのブロックチェーン独自の「通貨」が使われることが一般的です。例えるなら、ある特定の国でお買い物をする際に、その国の通貨が必要になるのと同じようなイメージです。NFTアートの取引が行われるデジタルな世界での「通貨」として、仮想通貨が使われるというわけです。
「仮想通貨(暗号資産)」って一体何?
「仮想通貨」や「暗号資産」という言葉は聞いたことがあるけれど、具体的にどんなものかよく分からないという方もいらっしゃるでしょう。
簡単に言うと、仮想通貨はインターネット上でやり取りできるデジタルなお金のようなものです。円やドルのように紙幣や硬貨の実体はありませんが、インターネットを通じて世界中で価値をやり取りできます。
私たちが普段使う銀行を通じた送金とは違い、仮想通貨の取引は「ブロックチェーン」という仕組みによって管理されています。ブロックチェーンは、取引の記録をみんなで共有し、改ざんが非常に難しい形で保存する技術です。このブロックチェーン技術によって、仮想通貨は銀行のような中央管理者がいなくても、安全に取引できるようになっています。
なぜ特に「イーサリアム(ETH)」がよく使われるのか?
NFTアートの取引に使われる仮想通貨はいくつか種類がありますが、現時点(2024年5月)で最も広く使われているのが「イーサリアム(Ethereum)」という種類の仮想通貨です。イーサリアムは「ETH(イーサ)」と略されることもあります。
なぜイーサリアムが主流なのでしょうか?その理由はいくつかありますが、最も大きな理由は、多くのNFTアートが「イーサリアムのブロックチェーン」上で作られているからです。
イーサリアムのブロックチェーンは、単なるお金のやり取りだけでなく、「スマートコントラクト」という特別なプログラムを実行できる能力を持っています。スマートコントラクトとは、あらかじめ決められた条件が満たされると、自動的に契約(取引)が実行される仕組みのことです。
NFTアートの「このデジタルデータは〇〇さんのものです」という「所有権」の情報や、「この作品が売買されたら、作者に〇〇%のロイヤリティが支払われる」といった仕組みは、このスマートコントラクトによって実現されています。
つまり、多くのNFTアートがイーサリアムのブロックチェーン上で「生まれ」「管理され」「取引されている」ため、そのデジタル世界での「通貨」としてイーサリアム(ETH)が最もよく使われているのです。例えるなら、イーサリアムという国で作られたものを買うには、イーサリアムという通貨が一番便利で一般的なのと同じです。
イーサリアムを手に入れるには?
NFTアートの購入にイーサリアムが必要だと分かったら、次に考えるのは「どうやってイーサリアムを手に入れるの?」ということでしょう。
イーサリアムのような仮想通貨を手に入れる一般的な方法は、「仮想通貨取引所」を利用することです。仮想通貨取引所は、私たちが円を使ってイーサリアムなどの仮想通貨を購入したり、逆に持っている仮想通貨を円に交換したりできる場所です。インターネット上にある取引所がほとんどです。
日本国内にも安心して利用できる仮想通貨取引所がいくつかありますので、まずはご自身の銀行口座を使って、そうした取引所でイーサリアムを購入することからNFTアート購入の準備が始まります。
その他の仮想通貨について
NFTアートの取引には、イーサリアムの他にも、Polygon(ポリゴン)やSolana(ソラナ)といった他のブロックチェーンや、そこで使われる仮想通貨が利用される場合もあります。しかし、現時点ではイーサリアムが最も一般的で、多くのNFTアートがイーサリアム上で取引されています。
まずは、イーサリアムが必要であるということを理解し、その準備を進めることから始めるのが、NFTアートの世界への分かりやすい第一歩となるでしょう。
知っておきたい注意点
仮想通貨であるイーサリアムを利用するにあたっては、いくつか注意しておくべき点があります。
- 価格変動: イーサリアムの価格は常に変動しています。購入時よりも価値が上がることもあれば、下がることもあります。
- セキュリティ: 仮想通貨やそれを保管する場所(ウォレット)は、ご自身の責任でしっかりと管理する必要があります。不正アクセスや詐欺には十分注意が必要です。
- 手数料(ガス代): イーサリアムのブロックチェーンを使って取引を行う際には、「ガス代」と呼ばれる手数料がかかります。このガス代は取引を行うタイミングによって変動することがあります。
これらの注意点については、NFTアートを安全に始める上で非常に重要な要素となります。別の記事でさらに詳しく解説いたしますので、そちらもぜひご確認ください。
まとめ
この記事では、NFTアートの購入になぜ仮想通貨、特にイーサリアムが必要なのかについて、超初心者の方にも分かりやすいように解説いたしました。
NFTアートはデジタルな世界で取引されるため、その世界の通貨として仮想通貨が使われること、そして多くのNFTアートがイーサリアムのブロックチェーン上で作られているため、イーサリアム(ETH)が主流となっていることをご理解いただけたかと思います。
NFTアート購入への第一歩は、まずこの「なぜ仮想通貨が必要なのか」という疑問を解消し、安全な仮想通貨取引所でイーサリアムを準備することから始まります。
次のステップとして、購入したイーサリアムを保管するための「ウォレット」と呼ばれるデジタルなお財布の準備、そして実際にNFTアートを探して購入する場所である「マーケットプレイス」の使い方などを順番に学んでいくことになります。
これらのステップについても、「NFTアートの羅針盤」では分かりやすく解説してまいりますので、ぜひ引き続きご参考にしていただければ幸いです。焦らず、一つずつ理解を深めていきましょう。