NFTアートを安全に始める第一歩:必要な「デジタルな道具」と準備の順番
NFTアートの世界へようこそ。まず「準備」から始めましょう
NFTアートという言葉を耳にして、「面白そう」「始めてみたい」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。一方で、「専門用語が多くて難しそう」「デジタルデータなのにどうやって買うの?」「安全に始めるにはどうしたらいいの?」といった疑問や不安を感じている方も多いことでしょう。
この「NFTアートの羅針盤」では、まさにそうした疑問を抱えるあなたが、NFTアートの世界へ安全に、そして安心して第一歩を踏み出せるよう、丁寧な解説を心がけています。
いきなり難しい技術の話をしたり、購入方法を説明したりするのではなく、まずはNFTアートを楽しむための「準備」から始めてみませんか。
私たちが現実世界で何か新しいことを始める時、例えば美術館へ行ったり、お店で買い物をしたりする時、いくつか準備をしますよね。NFTアートの世界も同じです。デジタル世界でアートを見たり、購入したりするためには、いくつかの「デジタルな道具」を揃える必要があります。
この記事では、NFTアートを安全に始めるために必要な「デジタルな道具」とは何か、そして、それらをどのような「順番」で準備すれば良いのかを、一つずつ分かりやすく解説していきます。専門知識が全くない状態でも理解できるよう、かみ砕いた言葉で説明しますので、どうぞご安心ください。
NFTアート購入に必要な「デジタルな道具」とは
NFTアートを購入するということは、インターネット上でデジタルデータとして存在するアート作品を、仮想通貨というデジタルのお金を使って手に入れる、ということです。この一連の流れを行うために、いくつかの「デジタルな道具」が必要になります。
具体的に必要な道具は以下の4つです。
- PCまたはスマートフォン
- インターネット環境
- 仮想通貨取引所の口座
- 仮想通貨ウォレット
なんだか難しそうな言葉が並んでいるように見えるかもしれません。しかし、それぞれがどのような役割を果たし、なぜ必要なのかを理解すれば、決して難しいことではありません。一つずつ見ていきましょう。
1. PCまたはスマートフォン
これは、あなたが今この記事を読んでいる、あのデジタル機器のことです。NFTアートの世界も、インターネットを通じてアクセスするのが一般的です。そのため、インターネットに接続できるPCやスマートフォンが必要になります。
あなたが普段から使い慣れている機器で問題ありません。特別な高性能なものである必要はありませんが、インターネットがスムーズに見られる程度のものを用意しましょう。
2. インターネット環境
PCやスマートフォンを使ってNFTアートの世界へアクセスするためには、インターネットに接続できる環境が必須です。自宅のWi-Fiや、スマートフォンのモバイルデータ通信など、安定してインターネットに繋がる環境を用意しましょう。
一点注意が必要なのは、公共のフリーWi-Fiなど、不特定多数の人が利用するインターネット接続は、セキュリティの観点からあまりおすすめできません。大切な資産を扱う可能性があるため、できる限り自宅など、セキュリティが確保された環境で作業を行うようにしましょう。
3. 仮想通貨取引所の口座
NFTアートの多くは、イーサリアム(Ethereum)などの「仮想通貨」を使って購入します。現実世界で日本円を使って買い物をするように、デジタル世界では仮想通貨が通貨の役割を果たします。
この仮想通貨を手に入れる(日本円から両替する)ためには、「仮想通貨取引所」という場所を利用するのが一般的です。仮想通貨取引所は、例えるなら「デジタルのお金の両替所」のようなものです。ここで日本円を使ってイーサリアムなどの仮想通貨を購入します。
仮想通貨取引所を利用するには、銀行口座を開設するのと同じように、まずは取引所の口座を開設する必要があります。口座開設には、あなたの氏名や住所などの情報登録や、本人確認書類の提出が必要です。信頼できる、日本国内で金融庁の許可を得ている取引所を選ぶことが大切です。
4. 仮想通貨ウォレット
仮想通貨取引所で手に入れた仮想通貨や、これから購入するNFTアートを安全に保管しておくための「デジタルなお財布」が、仮想通貨ウォレットです。
現実世界で、お店で買い物をしたお金(日本円)を銀行や自宅の金庫、あるいは手持ちの財布に保管しておくのと同じように、デジタル世界ではウォレットがその役割を担います。
ウォレットにはいくつかの種類がありますが、NFTアート取引でよく使われるものに「メタマスク(MetaMask)」というものがあります。これは主にウェブブラウザの拡張機能やスマートフォンのアプリとして提供されており、比較的簡単に導入できます。
ウォレットを作成する際には、「シークレットリカバリーフレーズ」と呼ばれる、非常に大切な「秘密の合い言葉」のようなものが発行されます。これは、万が一ウォレットにアクセスできなくなった場合に、資産を復元するための唯一の方法です。このシークレットリカバリーフレーズは、絶対に誰にも教えてはなりませんし、安全な場所に保管する必要があります。 紙に書き留めてオフラインで保管するなど、慎重に管理しましょう。
準備を進める「順番」
さて、必要なデジタルな道具が分かったところで、これらをどのような順番で準備するのがスムーズなのでしょうか。一般的には、以下の順番で進めることをおすすめします。
ステップ1:仮想通貨取引所の口座を開設する まずは仮想通貨を手に入れるための入り口となる、仮想通貨取引所の口座を開設します。本人確認などに時間がかかる場合があるので、最初に済ませておくと良いでしょう。
ステップ2:仮想通貨ウォレットを作成する 次に、購入した仮想通貨やNFTアートを入れておくためのデジタルなお財布であるウォレットを作成します。多くのNFTマーケットプレイスはウォレットと連携して利用します。
この順番で準備するのは、仮想通貨取引所で手に入れた仮想通貨を、自分のウォレットに送金して保管する必要があるためです。先に取引所口座を用意しておけば、ウォレット作成後すぐに仮想通貨を送金する準備ができます。
準備段階で知っておくべき「安全のヒント」
NFTアートの世界に限らず、インターネット上でお金や資産を扱う際には、常にセキュリティに気を配ることが非常に重要です。準備段階から以下の点に注意しましょう。
- 公式サイトを利用する: 仮想通貨取引所やウォレットを作成する際は、必ず公式サイトにアクセスして手続きを行いましょう。検索結果の上位に表示されても、偽サイトである可能性があります。ブックマークを活用するのも有効です。
- パスワード・シークレットリカバリーフレーズの管理: 設定したパスワードや、ウォレットのシークレットリカバリーフレーズは、絶対に他の人に知られないように、厳重に管理してください。オンライン上に安易に保存するのは危険です。
- 二段階認証の設定: 仮想通貨取引所の口座には、必ず二段階認証を設定しましょう。パスワードだけでなく、スマートフォンなどに送られるコードも入力することで、不正ログインのリスクを大きく減らせます。
- 怪しい情報に注意: メールやSNSで送られてくる、仮想通貨やNFTに関する儲け話や、URLリンクには警戒心を持ちましょう。フィッシング詐欺など、あなたの大切な情報を盗もうとする悪質なものが多く存在します。少しでも不審に感じたら、絶対にクリックしたり、情報を入力したりしないようにしましょう。
まとめ:安全な準備でNFTアートへの第一歩を
NFTアートを始めるために必要な「デジタルな道具」(PC/スマホ、インターネット環境、仮想通貨取引所口座、仮想通貨ウォレット)と、それらを準備するおおまかな順番、そして安全のための心構えについて解説しました。
現実世界で買い物をするために、まず財布にお金を用意し、お店に出かける準備をするように、デジタル世界でNFTアートを購入するためには、これらの準備が欠かせません。
専門用語に戸惑うこともあるかもしれませんが、一つ一つのステップを焦らず、丁寧に進めていくことが大切です。特に、セキュリティに関する注意点は、あなたの大切な資産を守る上で最も重要なポイントです。
この記事で解説した準備が整えば、いよいよ仮想通貨を購入したり、NFTアートを探したりする次のステップへ進むことができます。
安全な準備を着実に行い、NFTアートの世界への楽しい第一歩を踏み出してください。